猫の迎え方

猫飼い初心者の方のために、初めて猫をお家に迎える時に必要なものや心構えについて簡単にご説明させていただきます。

猫をお迎えしようと思っている方へ

この記事を読んでいる方は、近い将来猫ちゃんを家族に迎え入れようと思っている方かもしれません。

可愛い猫ちゃんと暮らせることに心躍らせていることと思いますが、猫をお迎えする前にもう一度よ~く考えてみてください。

責任をもって生涯面倒を見れますか?

猫の寿命は、平均で15年位です。(野良猫は5~8年位)

猫をお迎えする前に15年後の自分を想像してみてください。

15年経ったら自分が何歳になるのか、どんな暮らしを送っているのか、元気でいられるのか

もしも自分に何かあった時はどうするのか…。

猫が病気になることもあります。医療費が高額になることもあります。

猫も高齢になれば介護が必要になる場合もあります。

気軽に旅行に行けなくなります。

服には常に毛が付いています。

猫のエサやりとトイレ掃除に追われます。

吐しゃ物掃除も日常です。(お腹にたまった毛玉を吐いたり、食べ過ぎて吐いたりします)

それでも面倒みきれますか?

と、シリアスな感じで問いかけてみましたが、そういう私は、まぁ何とかなるだろうという軽い考えで7匹のニャンコをお迎えしております( ̄▽ ̄;)アハハ…

猫の迎え方(必要な物・気を付けること・やるべきこと)

まずは、猫をお迎えする前に用意しておく物をご紹介します。

1.最低限必要な物(事前に用意しておく物)

  1. 猫用の食器2個(エサ用と水用)
  2. エサ(ウエットフードorドライフード、仔猫の場合は子猫用ミルクor子猫用フード)
  3. トイレ
  4. キャリーバッグ

1.猫用の食器

猫用の食器は、百均でも売っていますし、無ければとりあえず茶碗でもお椀でも大丈夫です。
エサ用と水用の2個用意してください。

お水は、浄水機能付きの給水機や循環式の給水機など、猫が喜びそうな商品がたくさん販売されています。

猫のためならば!と購入する飼い主さんも多いと思いますが、飼い主の思惑に反して猫は、お風呂場の手桶やシンクの洗い桶にたまったお水の方が好きだったりします…(;´∀`)

ちなみに我が家では、給水機を購入したものの給水機として稼働したのはわずか数日で、その後ただ水を溜めておく入れ物と化しています。

猫の飲み物はお水で十分です。牛乳は下痢するので与えてはいけません。

どうしても牛乳を飲ませたい場合は、 猫用のミルクが販売されていますので、猫用のものを与えてください。

お水はまめに取り換えて綺麗なお水を与えてくださいね。

2.エサ

エサは、それまで食べていたものと同じ方が良いです。

急にエサが替わると下痢したり吐いたりします。エサを替えたい場合は、新しいエサをそれまでのエサに少しずつ混ぜて慣らしていくのが望ましいです。

猫によってエサの好みは様々ですし、穀物アレルギーの猫もいます。たいていのドライフードには穀物が入っていますが、グレインフリー(穀物無し)のフードも販売されています。

ドライフードの方が経済的ですが、ウエットフードの方がやはり美味しそうです。一日のうちの一食はウエットフードを与えてあげたら喜ぶと思います。(中にはドライフードしか食べない猫もいます)

不思議なことに、体に悪そうな激安のキャットフードの方が食いつきが良かったりします。

何か魔法の粉でも入っているのでしょうか?

激安なキャットフードは添加物がたくさん入っているのでおすすめしません。

そこそこの値段以上の物を与えてあげてください。

子猫の場合は、子猫用のミルクやフードを与えてください。

成猫用のフードでは、消化不良になったり上手く呑み込めなかったりします。

成猫用のドライフードを与える場合は、水でふやかして柔らかくしてから与えてください。

3.トイレ

トイレは、トイレの形状や大きさ、砂の種類、普通のトイレエコトイレか、掃除のしやすさや臭い対策、価格、見た目、猫の好み等によりお好みの物を選んでください。

ちなみに猫は細かい砂の方が好きです。

猫はキレイ好きなので、トイレが汚れていると他の所で用を足してしまうことがあります。 最低でも一日一回はお掃除してください。

猫は用を足している時無防備になるので、人の通り道になるような場所では落ち着いて用が足せません。 部屋の隅などにトイレを置き、猫が集中して踏ん張れるよ環境にしてください。

4.キャリーバッグ

キャリーバッグは、猫を病院に連れて行くときに必要なので用意しておいたほうが安心です。

キャリーバッグがない場合は、洗濯ネットに入れれば暴れられなくなるので、とりあえず猫を運ぶことはできます。

2・あった方が良い物

  1. ケージ
  2. カゴやベッド
  3. 爪とぎ
  4. オモチャ
  5. 爪切り
  6. ブラシやスリッカー、ファーミネーター
  7. キャットタワー

1.ケージ

ケージは、新しい環境に慣れるまでの間や先住猫がいる場合、中にトイレやベッドを置いて、一週間位隔離生活を送るために必要になります。

留守番をさせる時や、夜の寝床としても利用できます。

2. カゴやベッド

カゴやベッドは、猫の体にフィットする位小さめの方が猫は好きです。

体が触れていることで安心するので、ぴったりサイズの段ボールも猫は大好きです。

狭くて暗い所も好きなので、押し入れの中やクローゼットの奥に丸まって寝てたりもします。

3.爪とぎ

爪とぎは、家具や柱をボロボロにされないために必要です。

最近の住宅の柱やドア枠などは、樹脂を使っているので爪とぎ出来ませんが、昔ながらの家はあっという間にズダボロにされます。 特に和室は被害が大きいです。 障子は破れにくいプラスチック製のものでもやられます(ウチの実家)

4.オモチャ

オモチャは、運動不足になりがちな猫のために用意しましょう。

鳥の羽が付いているものやウサギの毛を使ったものなどが、野生の血が騒ぐのか食いつきが良いです。目の色が変わります。

猫じゃらし等のオモチャは、あっという間に壊れます。

新聞紙を丸めたものやスーパーの袋を丸めたものでも十分遊べます。

ビニール紐も大好きですが、飲み込むと大変なので気を付けて遊んでください。

5.爪切り

爪切りは、痛い目に合わないためには定期的に行った方が良いです。

爪のピンク色の部分は血が通っている部分なので、絶対切ってはいけません。猫もすごく痛がり可哀想なことになります。

爪を切らないで伸び続けると、巻き爪になり爪が食い込むこともあるので、こまめに切りましょう。

ですが、爪切りが大嫌いで、切ろうとするとシャーシャー怒る猫もいます (ウチの猫) ので気を付けましょう。

猫が怒ったり暴れたりする時は、目が粗めの洗濯ネットに猫をいれて、網の隙間から爪を切る方法や、首の後ろ(母猫が子猫を運ぶ時くわえる場所)を引っ張りながら爪を切るという方法もあります。(どちらも我が家では無理でしたが💧)

6.ブラシやスリッカー、ファーミネーター

ブラシやスリッカー、ファーミネーターは、抜け毛対策や猫とのコミュニケーションをとるために使用します。

ブラッシングはマッサージ効果もあり、丁寧に優しくブラッシングすると猫はリラックスして気持ち良さそうな顔をします。

スリッカーは、ブラシの先が針金状のものです。猫の肌には刺激が強すぎるようなので主に犬用とされています。

ファーミネーターは、ごそっと毛が取れるようですがお高いです。犬用猫用あります。

7.キャットタワー

キャットタワーは、猫が上下運動するため必要なものです。

猫は、走り回れる広さよりも登ったり下りたりできる高さが必要なので、狭い部屋でも壁にキャットウォーク用の棚を付けたり、タンスなどを使って上下運動出来るように工夫すればキャットタワーが無くても大丈夫です。

3.気を付けること

  1. 外に出さない(完全室内飼い)
  2. 脱走防止の対策をとる
  3. ストレスを与えない
  4. (先住猫がいる場合) 先住猫への対応

1.外に出さない(完全室内飼い)

昔は放し飼いが当たり前でしたが、交通事故や虐待、猫同士のケンカや感染症など、外の世界には危険がいっぱいです。

また、排泄物や鳴き声でご近所に迷惑をかけることもありますので、猫を飼うのなら完全室内飼いしましょう。

ですが、自由に外に出られないのは可哀想…と思ってしまいますよね?

猫は、「人につかずに家につく」と言われるように、慣れ親しんだ場所にいることが一番安心して落ち着くので、室内のお気に入りの場所でのんびり過ごし、ときおり窓から外を眺めることで外に出たい衝動は抑えられるようです。

とにかく猫は、いつもと同じが良い生き物なのです。 犬と違って、外に連れ出したりお散歩したりは猫にはいい迷惑です。

稀に、お散歩やドライブが好きな犬のような変わった猫もいますけど…(-_-;)

2.脱走防止の対策をとる

我が家の猫は、ドアを開けることが出来ます。トゲトゲの猫避けマットも手で吹っ飛ばしてのけます。

開き戸に少しでも隙間があれば、顔をグリグリ押し込んで開けます。

猫を侮ってはいけません。網戸にはロックを、玄関前には脱走防止柵を取り付けましょう。

もしも脱走してしまったら、軒下や家の回りを探してみましょう。外の世界を知らない猫は、ビビってしまって遠くには行けません。片隅で固まっています。

外の世界を知っている猫や、車などの音に驚いてパニックになってしまった猫は、どんどん遠くへ行ってしまう可能性もあります。野良猫のテリトリーに入ってしまい追いかけられて逃げるうちに帰れなくなることもあります。

脱走してしまったら二度と会えなくなるかもしれません。そんなことにならないように脱走防止対策は万全に行いましょう。

3.ストレスを与えない

猫は気ままな生き物です。好きなように好きな場所で過ごしたいのです。

あまり構い過ぎると猫にはストレスになります。

抱っこされることや撫でられることさえ嫌いな猫もいます。(ウチの猫)

たいていの猫は子供が嫌いです。シッポを引っ張たり、ギュウギュウ抱っこしたり、追いかけまわしたり、子供は加減を知りません。遠慮を知りません。猫の気持ちを考えません。猫には恐怖の存在でしかありません。

お子さんがいるご家庭で猫を飼う場合は、くれぐれもお子さんから目を離さずに、適度な距離感をもって猫と生活するように見守ってあげてください。

4.(先住猫がいる場合) 先住猫への対応

新しい猫を迎えたら、先住猫の気持ちを第一に考えなければなりません。

猫も人間のようにやきもちを焼きます。

新参者に嫉妬して嫌がらせをしたりします。

なので、先住猫のご機嫌を損なわないように、何でも先住猫を最優先しましょう。

エサやおやつを与える時は、先住猫に先にあげましょう。

声をかけたり撫でたりするのも先住猫を先にしましょう。

そうすることで、だんだんと新しい猫を受け入れるようになります。

猫にも相性がありますので、合わない猫同士はいつまでたっても合いませんが…。(ウチの猫達)

4.やるべきこと

  1. 去勢・避妊手術
  2. ワクチン接種

1.去勢・避妊手術

完全室内飼いの猫でも、去勢・避妊手術は行ってください。

人間の都合で猫の体にメスを入れるなんて可哀想…と思いますが、メス猫は生後6か月過ぎ位から妊娠し、年に2,3回発情し、一度の出産で4~8匹程度の子猫を産みます。

多ければ一匹のメス猫が一年で24匹の子猫を産むことになります。

そのまま飼い続ければ、 近親交配し、 産んだ猫がまた猫を産み、あっという間に多頭飼育崩壊という最悪の結果になります。

また、メス猫の場合は、避妊手術をすることで、乳腺や子宮の病気の予防にもなります。

オス猫の場合は、発情による大きな鳴き声やマーキング行動などを防ぐことができます。

交尾ができない環境の場合は、発情しても交尾が出来ないことは猫にとってストレスになりますので去勢・避妊手術はストレスの防止にもなります。

ちなみに猫は、複数のオス猫と交尾し、一度の出産で同時にそれぞれの子を産むことが出来ます。なので、毛色の全く違う子猫がいたりするのです。

2.ワクチン接種(予防接種)

猫のワクチン接種には、3種混合と5種混合の2種類あり、ワクチンを接種することで、感染症を予防したり、感染症にかかっても症状が軽く済む利点があります。

接種する時期と回数は、一般的には生後2ヵ月頃に1回目、その1ヵ月後に2回目、その後は1年に1回の追加接種を行います。

3種混合ワクチン

  • 猫汎白血球減少症ウイルス(パルボウイルス)
  • 猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス)
  • 猫カリシウイルス感染症

5種混合ワクチン

  • 猫汎白血球減少症ウイルス(パルボウイルス)
  • 猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス)
  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫クラミジア感染症
  • 猫白血病ウイルス感染症

完全室内飼いの場合は、猫白血病ウイルスに感染する危険がほぼ無いので3種混合ワクチンで十分なようです。(完全室内飼いでも人間が媒体となってウィルスを運ぶ危険があります)

放し飼いの猫や、感染猫と同居している猫の場合は、5種混合ワクチンを接種します。

ワクチン接種は感染症予防に効果的ですが、アナフィラキシーショックや顔面浮腫、食欲不振、嘔吐、下痢、発熱などの副作用のリスクもあります。

以上、猫を飼う前に心がけてほしいことや、用意してほしいもの等をまとめました。

猫を飼うということは大変なことだらけですが、それ以上に猫にはたくさんの癒しをもらいます。

猫は何の芸もしませんし何の役にも立ちませんが、存在しているだけでいいのです。

猫がそこにいるということだけで幸せな気持ちになってしまうんですから猫の魅力は計り知れませんね!

世の中の多くの人達が猫の魅力に取りつかれますように!

そして不幸な猫が一匹でも多く救い出せれますように!

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